2020年 2月 12日 安藤研究室OBの齋藤和希さん(2019年3月卒業)の卒業研究の一部が学術論文として出版されます

2019年3月に卒業した安藤研究室OBの齋藤和希さんが,卒業研究の中で,茨城県大子町の中新統苗代田層(久慈川層群)から採集した,十脚甲殻類チュウコシオリエビ属化石の古生物学的記載が,学術論文として茨城県自然博物館研究報告に掲載されることになりました.近日中に以下のサイトからダウンロードできるようになります.

https://www.nat.museum.ibk.ed.jp/publications/2/index.html

 

2019年12月末に出版され,2020年2月に茨城県自然博物館のWebsiteからダウンロード閲覧できるようになったこの論文は,齋藤君が卒業研究の調査中に茨城県大子町の中新統苗代田層から発見した,非常に保存のよいチュウコシオリエビ化石を古生物学的に記載したものです.千葉県中央博物館の加藤久佳学芸員に同定と分類学的検討を依頼し,共同研究として行った成果です.おそらく,新種と思われますが,残念ながら新種記載に必要な頭部の一部が欠けており,新種と判断する形態的情報が得られなかったものです.しかし,この標本は,日本産中新世のチュウコシオリエビ属化石種における分類学的な再検討において重要です.調査中にたまたま見つかった化石が学術的な貢献をすることになり,嬉しさひとしおです.

安藤寿男・加藤久佳・齋藤和希,2019,茨城県大子町の中新統苗代田層(久慈川層群)から産出した十脚甲殻類チュウコシオリエビ属化石.茨城県自然博物館研究報告,9, 547-550. (クリックすると論文がダウンロードできます)

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