2021年9月10日:茨城大学名誉教授田切美智雄先生との共著論文が茨城県自然博物館研究報告に受理

この数年来の茨城大学名誉教授田切美智雄先生(日立市郷土博物館)との共同研究の成果が, このたび茨城県自然博物館研究報告に論文として受理され,年内に刊行される予定です.

受理論文
田切美智雄・塙 勝利・及川 晃・渡邉則昭・安藤寿男,2021印刷中,カンブリア系日立火山深成複合岩体赤沢層の変成凝灰岩から発見された杏仁状集合組織.茨城県自然博物館研究報告,no. 24.

この論文は,日立市の鮎川上流に分布する,日立変成岩中のカンブリア系赤沢層最上部の変成凝灰岩から発見された,杏仁状集合組織の形状を記載し,X線CTスキャンによって3D画像化してアクリル樹脂中に造形し,その組織の由来を考察したものです.これは堆積時にあった組織が珪酸塩鉱物で置換されたもので,群体動物起源の可能性を検討しましたが, 該当する動物は特定できなかったため,生物由来の可能性を指摘するにとどめています.今後,日本最古の5億年前の化石の発見に繋がると考え発表したものです.

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