茨城県北地域で震災・津波被害調査を行いました.

2011年4月5,6,7,12日に,茨城大学東日本大震災調査団地質災害グループの一員として,茨城県北地域(ひたちなか市,高萩市,北茨城市)の海岸地域で,地震・津波被害の現地調査を行いました.その成果の一部は,東日本大震災調査報告書(p.10-13)に掲載されています.

北茨城市五浦海岸(茨城大学五浦美術文化研究所)の六角堂流失現場での調査の様子は,テレビのNHKニュースワイド茨城(4月18日(月)18:30-)でも紹介されました.

参加者:薗田(D3),村田(M1),武田(4年),上原(4年)

写真1 太平洋からの津波に直撃されて流失した六角堂跡地.火災報知機の鉄柱が折れた様子から,木製台座より上の建屋は引き波で完全に流されてしまったことがわかる.

 

写真2 津波最大波によって流失して台座だけになった六角堂の調査

 

写真3 六角堂を破壊した津波の浸水位の証拠.六角堂周囲のコンクリート壁の破壊や植物の転倒痕によって,最大波の浸水高は7.3mと測定された.

 

写真4 岡倉天心邸前の庭園一体に遡上した津波跡.4週間後でもその跡は,津波堆積物(植物遺骸:枯れ草や枝)や植生の転倒痕としてはっきりと残っている.遡上高は少なくとも10.7mに達していることが確認された.これは茨城県内でも最も高い遡上高記録の一つと考えれらる.

 

写真5 岡倉天心邸前庭園への津波の遡上口.右側から左方向の天心邸に向かって津波が遡上.通路左側のロープ脇にあったコンクリート製ベンチが引き波で引きずられて転倒している.枯れ草は津波の堆積物.ここでの津波の浸水高は10mを超えていた.

[ページ先頭へ戻る]