2012年3月25-27日:岩手県北部海岸地域の震災・津波被害調査を行いました.

2012年3月25-27日に岩手県久慈市から,野田村,田野畑村,宮古市にかけての沿岸域において,地震後の津波による被害とその後の復興状況を調査しました.特に,津波浸水範囲の被害の実態と,沿岸地域における津波遡上様式,岩礁海岸・砂浜海岸における海浜地形変化について調べました.これには,安藤教授と村田(博士前期1年生)が参加しました.

 

写真1 野田村玉川漁港全景.背後の海食崖(白亜系久慈層群)の標高20mまで津波が到達し,道路が崩壊し,植生が浸食されて露頭が露出.

 

写真2 野田村野田玉川海岸の海食崖.海食崖の植生が浸食されて,露頭が連続している. 久慈層群の上部外浜砂岩層.

 

写真3 田野畑村平井賀南.三陸鉄道リアス線の橋脚が被災し,左側の橋脚基部を残してほかは殆ど撤去されている.トンネル内も完全に浸水した.

 

写真4 田野畑村羅賀湾のホテル羅賀荘.津波の直撃を受けホテルの4階部分まで浸水し,廃墟となっている.漁港の突堤も所々損傷している. 手前の露頭は白亜系宮古層群.

 

写真5 宮古市北部の田老町の内側防波堤内側の町並み.殆どの家屋が撤去され,コンクリート土台だけに整地されている.内側の防潮堤は外側に比べ損傷は少ない.

 

写真6 宮古市浄土ヶ浜の古第三紀流紋岩の岩礁.津波によって岩礁の植生が浸食されたため,以前より露出がよくなって見かけ上綺麗に見える.観光地としての復興整備事業が着実に進められている.

 

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